屋根工事が必要な状態とは?屋根材別に現れる症状や劣化サインを解説
屋根は、建物を雨風や直射日光から守る重要な役割を担っています。屋根に不具合が生じると、生活にさまざまな支障をきたすため、必要に応じて工事をしなければなりません。しかし、屋根は普段目に付く場所ではないため、いつ工事をするべきか迷う人は多いのではないでしょうか。本記事では、屋根工事が必要なタイミングと、劣化のサインを解説します。
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屋根工事が必要な時は?
屋根工事が必要なタイミングは、以下の2つが挙げられます。
- 耐用年数に近づいた時
- 地震・台風など自然災害が起きた時
耐用年数に近づいた時
耐用年数を過ぎた屋根は、経年劣化により不具合が生じやすくなります。劣化した屋根を放置すると、安全性の低下や雨漏り、カビの発生など、生活にさまざまな悪影響を及ぼすため、耐用年数に近づいたら工事を検討するべきです。屋根の耐用年数は屋根材によって異なるので、工事が必要な時期をチェックしておきましょう。
スレート屋根
スレート屋根の耐用年数は10年〜35年です。屋根を長持ちさせるために、7年~15年を目安に塗装によるメンテナンスを行いましょう。
金属屋根
トタンやガルバリウム鋼板、ステンレス、チタンなどの金属屋根は、耐久性に優れています。特にシェア率の高いガルバリウム鋼板の耐用年数は20年〜40年です。10年~20年に1度は、塗装メンテナンスを行いましょう。
瓦屋根
日本で古くから屋根材に使われている瓦は、耐久性が非常に高く、葺き替え工事を行う目安は30年~60年です。陶器瓦は塗装メンテナンスの必要がありませんが、セメント瓦の場合は10年~20年の周期で塗装を行う必要があります。
地震・台風など自然災害が起きた時
地震や台風、大雨などの自然災害は、屋根に大きなダメージをもたらします。破損や塗膜のはがれ、雨漏りなどのトラブルが発生した場合は、早急に修理を依頼するべきです。屋根の状況は地上からでは見えづらく、その見えない場所でトラブルが発生しているケースもあります。自然災害が起きた後は専門業者に点検してもらうと安心です。
屋根工事が必要な症状・劣化のサイン
屋根工事は、以下の症状や劣化のサインが見られた場合にも必要です。
- 屋根材の破損・はがれ
- 雨漏り
- 瓦のズレ
- 漆喰の破損
- コケの発生
屋根材の破損・はがれ
屋根材は、経年劣化や強風、地震、飛来物による衝撃で破損したり、はがれたりする場合があります。地上から見えない場所の破損やはがれは気が付きにくいので、定期的に点検を依頼することをおすすめします。
雨漏り
天井から水滴が落ちてきたり、天井や壁のクロスにシミやカビが発生したりした場合、雨漏りが疑われます。雨漏りを放置すると、天井材の落下やシロアリの発生、漏電などの深刻なトラブルにつながるおそれがあるため、早急に対処しましょう。
瓦のズレ
瓦のズレを放置すると、落下や雨漏りのリスクが高まります。さらにシロアリの発生や、漏電による感電や火災など甚大な二次被害につながるおそれがあります。瓦のズレを発見した際は、すぐの対処が大切です。
漆喰の破損
漆喰とは、瓦屋根の棟部や軒先で、瓦と下葺き材の隙間を埋めるために使われる建材です。漆喰の耐用年数は10年~15年で、劣化するとはがれが生じやすくなります。漆喰が破損すると、瓦を留める力が弱くなるため、瓦のズレや落下を招きます。また、むき出しの下葺き材は、雨水を吸収しやすいため、雨漏りが発生するおそれもあり、注意が必要です。
コケの発生
屋根にコケが生えた状態は、劣化が進行して屋根の防水力が弱まっている証です。コケが発生した屋根は外観が損なわれるだけでなく、雨漏りにつながるおそれがあるので、早めに対処するべきです。
屋根工事は必要に応じて施工しよう
直射日光や雨風にさらされている屋根は、毎日少しづつダメージを受けているため、定期的なメンテナンスや工事が必要です。特に耐用年数に近づいた時や、自然災害が起きた後は、不具合や破損が生じやすいため注意しましょう。
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