外壁のひび割れを放置するのは危険!原因や補修方法を解説
外壁にひび割れを発見した際に「小さいから大丈夫だろう」と、そのままにするのは危険です。ひび割れを放置すると、雨漏りやカビ・白アリの発生など、さまざまなリスクが生じるおそれがあります。本記事では、外壁のひび割れを放置する危険性を解説します。
この記事を読むための時間:3分
外壁のひび割れを放置するリスク
外壁のひび割れを放置すると、以下の4つのリスクがあります。
- 建物の耐久性が下がる
- 雨漏りにつながる
- カビ・白アリが発生する
- 建物の資産価値が下がる
建物の耐久性が下がる
ひび割れを放置すると、建物内に雨水や湿気が入り込み、内部が腐食して耐久性が低下するおそれがあります。腐食が進むと大規模な修繕が必要となり、工事費用が高くなるので注意が必要です。
雨漏りにつながる
外壁のひび割れから雨水が侵入すると、雨漏りにつながる可能性があります。雨漏りが発生した場合、外壁の劣化がかなり進行している証拠なので、早急に対処するべきです。
カビ・白アリが発生する
ひび割れから侵入した雨水によって、外壁内の木材が湿気を帯びると、カビや白アリが発生しやすくなります。空気中のカビ菌を吸い込むと、感染症やアレルギーなど健康被害が引き起こされるおそれがあります。また、白アリは建物の弱体化を招き、倒壊のリスクが高まるため、注意が必要です。
建物の資産価値が下がる
建物の外観は、建物の資産価値に大きく影響します。特に外壁は外から見える部分なので、ひび割れを放置していると、美観や建物の売却時の評価、資産価値が大きく低下するケースがあります。
【種類別】外壁のひび割れの原因・対処法
外壁に発生するひび割れは、以下の5つに分類されます。それぞれの発生原因と対処法を解説します。
- ヘアークラック
- 構造クラック
- 乾燥クラック
- 縁切れクラック
- 開口クラック
ヘアークラック
ヘアークラックとは、髪の毛ほどの細さ(幅0.3mm未満)の小さなひび割れのことです。塗膜の表面に発生するため、塗装の重ね塗りで埋められます。主に塗膜の経年劣化や、素地の膨張縮小によって発生しますが、外壁塗装から1年~2年で発生した場合は、施工不良が原因として考えられます。緊急性は低いですが放置しても改善しないため、ヘアークラックが発生した場合はメンテナンスを検討すると良いでしょう。
構造クラック
構造クラックは、建物の構造的な欠陥や、地盤沈下や地震などによって建物に大きな負荷がかかった際に生じるひび割れを指します。ひび割れの幅が広く、長いことが特徴です。構造クラックは放置すると、建物の耐久性の低下や雨漏りなど、重篤な症状につながるおそれがあります。発見した場合は、早急に専門業者へ相談しましょう。
乾燥クラック
乾燥クラックとは、モルタルやコンクリートなど、湿式工法によって施工される外壁材が、乾燥の過程で水分が蒸発する際に、収縮が起きて発生するひび割れのことです。他のひび割れと比べて割れ幅が狭いことが特徴です。表面の収縮は、完全に乾燥することで収まるため、拡大することはありません。乾燥クラックは、軽度であれば市販の補修材やコーキング材を使ってDIYで補修できます。しかし、ひび割れが大きい場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
縁切れクラック
縁切れクラックとは、湿式工法を用いたモルタルの外壁に多く見られる現象です。塗装工事が何らかの影響によって中断された際に、前に塗った箇所と、後から塗った箇所で塗料の乾燥具合に差が生じて、ひび割れます。縁切れクラックは、外壁塗装を行う業者が注意を払えば防げます。工事途中や終了後に発見した際は、業者に連絡をしましょう。
開口クラック
開口クラックとは、窓枠や扉など開口部周辺に発生するひび割れのことで、開口部から斜めに亀裂が入る特徴があります。開口部は、開け閉めをする際に力がかかりやすく、揺れやゆがみで外壁がずれて亀裂が生じます。開口クラックは雨水が侵入しやすく、雨漏りや内部腐食の原因となるため、発見した際は早急に業者に相談しましょう。
外壁のひび割れを補修する際の注意点
外壁のひび割れは、小さなものであればDIYで補修できます。しかし、ひび割れの程度が大きかったり、高所など危険を伴う場所に発生していたりする場合は、業者に依頼しましょう。
外壁のひび割れは放置せず早急に対処しよう
外壁のひび割れは、一見すると小さなものであっても放置するのは危険です。放置すると雨漏りや白アリの発生につながり、甚大な被害を引き起こすおそれがあります。被害が拡大すると、大規模な修繕が必要となり費用も高くなります。外壁のひび割れを発見した際は、放置せずに早めに対処しましょう。